★資本主義の終焉と、次の時代

 

閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済 (集英社新書)

閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済 (集英社新書)

 

全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは!

北野です。


日本人は、一つの分野を、どこまでも極めていくのが得意です。

一方で、「大きな話」は苦手なのですね。

ロシア人は、「大きな話」が得意です

たとえば、リーマン・ショックの少し後、ロシアの大学教授にあ
った。

「最近、どんなことしてますか?」と聞くと、

教授は、

「アメリカ没落後の新世界秩序について、学生たちと話し合って
いる」

といいました。

私は、「相変わらず、でかいな・・・」と思いました。

 

▼閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済

 

というわけで、日本人の書く本は、「○〇の技術」といった
本が多いです。

歴史観」とか「世界観」とかを語る本は、あまりない。


マルクスフランシス・フクヤマ、ハンティントン、ラビ・バトラ
のような「大きな話」をする人は、あまりいません。


ところが、水野和夫先生は


●「閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済」

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の中で、日本人離れした「でかい話」をされています。

先生は、民主党政権時代に政府で働いていたので、
保守派の皆さんは、敬遠されるかもしれません。

しかし、「民主党政権時代に働いていたこと」と「本の面白さ」
は別次元の話です。

 

▼トランプと資本主義の終わり

 

さて、2016年、二つの重大事件が起こりました。

一つは、イギリス国民投票で「EU離脱」を決めたこと。

もう一つは、アメリカ大統領選でトランプが勝ったこと。


これが、「反グローバリズム的な動き」であることは、誰でも知って
います。

なぜそういう動きが強くなってきたのでしょうか?

水野先生は、ここで「大きく」出ます。

 

<大きな歴史の見取り図をもとに言えば、

一三世紀初頭に始まった資本主義が最終局面を

迎えているここと無縁ではありません。>(4p)


どひゃあ~~~。

4pですでに「資本主義が最終局面を迎えている」ときました。

 

▼「資本主義の終わり」意味は?

 

ところで、「資本主義が終わる」という話、他の人からも聞いた
ことがあるかもしれません。

しかし、「なぜ資本主義が終わるか?」をきっちり解説してくれ
た人はいましたか?

たぶんいなかったはずです。

水野先生は、「資本主義が終わる」という言葉の意味を明確に
解説してくださっています。

 

<投資をしても利潤を得ることが極めて困難な

「資本主義の終焉」

という

「歴史の危機」>(同上)

 

なるほど~。

投資しても利潤を得ることが極めて困難になるのが、

「資本主義の終焉」なのですね。

 

グローバリズムの正体

 

そして、先生にいわせると、「グローバリズム」はこうなります。


<利潤獲得が難しいがゆえに、

資本の側が、わずかな利潤が得られるのであればと

あらゆる国境の壁を越え、

なりふりかまわぬ「蒐集」(しゅうしゅう)をおこなうようになっ
てきたのです。

これこそが、グローバリゼーションの正体>(同上)


そして、「グローバリゼーション」は、世界の99%を不幸にし
ます。


<社会の安定が、

ナオミ・クラインの言う

ショック・ドクトリン(惨事便乗型資本主義)」

も厭わないグローバルな資本の動きによって脅かされる。

そうなると、国内の格差や貧困という形でしわ寄せを食うの
は、

「九九%」という言葉で象徴される一般の国民です。>

(5p)

 

そして、99%の一般人が、「ブレグジット」や「トランプ」を選択した。

 

▼トランプは、「今の危機」の「解決策」になり得るか?

 

ところで、どうして資本主義は、終わらなければならないのでしょ
うか?

水野先生はいいます。


<利潤をもたらしてくれるフロンティアを求めるために地球の隅
々にまでグローバリゼーションを加速させていくと、

地球が有限である以上、

いつかは臨界点に到達し、

膨張は収縮に反転する───。

資本の自己増殖を目的とする資本主義が限界に達している

現在、これは当然のなりゆきです。>(同上)

 

では、ブレグジットやトランプは、崩壊していく資本主義の解
決策になり得るのでしょうか?

この二つは、「解決策ではない」と先生はいいます。

 

<今、進んでいる国民国家へのゆり戻しという動きの延長
線上に

「歴史の危機」を乗り越える解決策はなのではないか、

というのが本書を通じて、私が問いかけたいことです。>

(5~6p)


ブレグジット」「トランプ」は。

グローバリズムへの反動としての、

国民国家」への揺り戻しである。

しかし、今の危機は、「国民国家への揺り戻し」では解決できない。

なぜかというと、今回の危機は、トンデモナイ規模なのだから。

 

<なぜならば、

国民国家の基盤である、

五〇〇年続いた近代システムそのものが、

八〇〇年の資本主義の歴史とともに終わりを迎えつつあるか
らです。>(同上)

 

では、解決策は、どこにあるのでしょうか?

先生は、断言します。

 

<「資本主義の終焉」という「歴史の危機」を乗り越えるために、

必要なのはどんなシステムなのか。

結論を先取りして言えば、

このあと世界が一〇〇年近くかけて移行していくと私が考える
のは

「閉じた帝国」が複数並び立つという世界システムです。>

(16p)

 

「閉じた帝国」????????????????

なんのことかわかりませんね。


資本主義崩壊後に訪れる

『閉じた帝国』の時代。


さらに、詳しく知りたい方は、こちらをご一読ください。


●「閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済」

 

閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済 (集英社新書)

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