★「習近平にだまされた!」ことに気づいたトランプ

 

マキアヴェッリ語録 (新潮文庫)

マキアヴェッリ語録 (新潮文庫)

 

全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは!

北野です。


まずお知らせから。

講談社 現代ビジネス」に、記事が載りました。

●結局、ロシアは北朝鮮をどうしたいのか?~日本人が知らない
プーチンの頭の中」
  ↓
( http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52352 )

これを読むと「プーチンの脳みその中身」がだいたいわかるよう
になります。

是非ご一読ください。


では、本題。

トランプさんと習近平が会って、100日が経ちました。

それでトランプさん、「習近平の野郎にダマされた!」と気がつ
いたようです。

 

<米中、転機の「100日」 トランプ氏「少し甘かった」

朝日新聞DIGITAL 7/17(月) 0:39配信

 米国と中国が4月の首脳会談で、北朝鮮問題や両国の貿易不均
衡の是正を「100日」で成果を出すと合意した計画が16日に
期限を迎えた。

北朝鮮問題で期待した協力が得られず、トランプ米政権は貿易分
野で中国への圧力を強め始めた。>

 

トランプー習会談で、「100日で成果を出そう!」と合意した。

しかし、習近平は、「口だけ」で約束をはたさなかった。

 

<「まったく互恵的でない。中国との貿易は最悪だ」。

トランプ大統領は12日、フランスに向かう大統領専用機内で記
者団にそう話した。

「私は彼ら(中国)の助けがほしかったので、これまでは(中国
に)少し甘かった」とも明言。

北朝鮮の核・ミサイル開発の問題で協力を取りつけるため、貿易
面で配慮をしていたことを認めた。>(同上)

 

北朝鮮の核・ミサイル開発の問題で協力を取りつけるため、貿
易面で配慮をしていたことを認めた。>

というのが大事ですね。

 

<トランプ氏は4月、中国の習近平(シーチンピン)国家主席
の会談で、「100日計画」に合意。

大統領選で公約した中国の「為替操作国」認定を断念するなど、
経済分野での批判は矛を収めた。>(同上)

 

北朝鮮問題」で協力を得るために、トランプさんは、中国経
済批判を封印していたと。

しかし、100日経って、「ダマされた!!!」と憤っています。

ま、「予想通りの展開」ということですね。


米中関係のこれまでを振り返ってみましょう。

 

▼米中関係の流れ

 

大統領選挙戦中トランプは、「親ロシア、反中国」でした。

そして、選挙で勝利した後も、しばらく「親ロ・反中」だった。

たとえば2016年12月、トランプは、台湾の蔡英文総統と電話会
談し、世界を仰天させました。

しかし、今年1月、大統領に就任すると、だいぶ様子が変わって
きた。


まず、「ロシア・ゲート」が盛り上がり、「ロシアと仲良くで
きない状態」がつづいている。

それでも、トランプ自身が親ロシアなのは変わらないようです
が。


そして、彼の「反中度」が弱まってきた。

一つは、「中国の強力な工作」によって。

「工作の中身」についてここでは詳述しませんが、興味のあ
る方は、こちらの記事をご一読ください。

http://diamond.jp/articles/-/120416


もう一つは、「北朝鮮問題で中国の協力が必要」なので。

北は、「アメリカ本土を核攻撃できるICBM完成間近」と宣言
していた。

(そして、7月4日、「ICBM発射実験」に成功した。)


北の暴走を止めるためには、中国の助けが絶対必要。

トランプは4月、習近平と会談しました。

その後、「私は、習近平のことがとても好きだ!」と公言する
ようになった。

ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)4月13日付を見
てみましょう。


ドナルド・トランプ米大統領は12日、就任後に知己になった
ある国の首脳との関係について冗舌に語った。

「われわれの関係は非常に良い」。

トランプ氏はホワイトハウスの大統領執務室で行われたウォー
ル・ストリート・ジャーナルとのインタビューでそう述べた。

「われわれの相性はすごくいい。

互いに好意を持っている。

私は彼のことがとても好きだ。

彼の妻も素晴らしい」

これほど温かい言葉で評されているリーダーとは誰か。

中国の習近平国家主席だ。>


なぜトランプは、習近平が大好きになったのか。

そう、習が「北朝鮮問題解決に、全面的に協力する」と約束し
たからです。

「100日で結果を出す」ことで、二人は合意した。

ところが・・・。

 

習近平のウソに苛立つトランプ

 

習は現在、「美しい言葉」を語ることで、世界での評判をあげ
ています。

どんな美しい言葉?


・「グローバリズムを絶対支持する!」

・「核兵器のない世界を目指す!」

・「パリ協定を推進していく!」


などなど。

日本以外の多くの国々では、「おお~、習近平は、トランプよ
り偉い!」と考えられている。


北朝鮮の話。

中国がアメリカのために北朝鮮を叩きつぶすというのは、もち
ろん「ウソ」です。

なぜ?

まず、中国は北朝鮮の核ミサイルを恐れていない。

なぜなら、北のターゲットは、アメリカ、日本、韓国なのです。


次に、中国にとって北は、アメリカの侵略を防いでくれる「防
波堤」「緩衝国家」。

だから、強くてもいい。


では、なぜ習は、トランプにウソをついたのか?

「米中関係を悪化させないため」でしょう。

アメリカが本気で「中国封じ込め」に動けば、中国は困ります。


しかし、ウソはしょせんウソ。

トランプは、「習の野郎、やはり口だけだ!」と気がつきはじ
めた。

そして、苛立ちはじめた。

 

<トランプ氏不満、中国の北圧力は「不十分」

読売新聞 6/21(水) 11:07配信

 【ワシントン=大木聖馬】トランプ米大統領は20日、ツイッ
ターに、「北朝鮮を巡る習近平(シージンピン)中国国家主席
中国の努力には非常に感謝しているが、うまくいっていない」と
書き込んだ。

 核・ミサイル開発を続ける北朝鮮に対する中国の圧力が不十分
との認識を示した。>

 

▼悪化しはじめた米中関係

 

トランプさんは、「口だけ」ではありません。

それが「良いか悪いか」はともかく、「有言実行」です。

(たとえば、「パリ協定離脱」など。)

ツイッターで投稿するだけでなく、現実に中国への圧力を強め
はじめました。


まず、いままでノータッチだった中国の「人権問題」を批判し
はじめた。

 

<米国務省の人身売買報告書、中国を最低ランクに格下げ

CNN.co.jp 6/28(水) 12:10配信

(CNN) 米国務省は27日、世界各国の人身売買の実態に
関する年次報告書を発表し、中国を4段階中の最低レベルに格
下げした。

報告書は格下げの理由について、中国は「人身売買の廃絶に向
けた最低基準を満たさず、目に見える努力をしていない」と説
明している。>

 

さらに台湾への武器売却を決めた。

 

<米、台湾へ武器売却の意向表明 トランプ政権下で初

CNN.co.jp 6/30(金) 10:29配信

(CNN) 米国のトランプ政権は29日、台湾に14億ドル
(約1570億円)相当の武器を売却すると議会に通知した。

トランプ政権下では初めて。中国からは強い反発が予想される。

台湾への武器売却は、米国家安全保障会議(NSC)のアント
ン報道官が確認した。>

 

そして、中国の銀行に制裁。


<米トランプ政権、中国の銀行に制裁 北朝鮮への圧力強化

CNN.co.jp 6/30(金) 11:35配信

ワシントン(CNNMoney) 米財務省は29日、中国の
銀行が北朝鮮との不正な金融取引にかかわったとして、米国の
金融システムから締め出す制裁措置を発表した。

核兵器や弾道ミサイル開発を続ける北朝鮮に対し、圧力を強め
る狙い。>


制裁されるのは、具体的にどの銀行なのでしょうか???


<制裁の対象となるのは中国の丹東銀行。

米政府によると、北朝鮮の不正な金融取引を支える仲介役を果
たしたとされる。

さらに、中国の個人2人と企業1社に対しても新たな制裁を発
表した。>

(同上)

 

▼ナーバスな、パワーバランス

 

2017年7月25日時点のパワーバランスを見ておきましょう。


まず、米中関係は、悪化しはじめている。


米ロ関係。

トランプープーチンは、改善したいが、アメリカの抵抗勢力が強
く、なかなか進まない。


米独関係。

トランプの「パリ協定離脱宣言」で悪化。


米仏関係。

マクロンさんは、「ドイツに対抗するために、アメリカに接近」
となっています。


やはり、「最重要ポイント」は、「米中関係が悪化してきたこ
と」でしょう。

そして、米ロ関係はまだまだ冷たく、中ロ関係は、強固にみえ
る。

さらに、ドイツのメルケルさんは、トランプにあきれている。

そうなると、ドイツが中ロに接近していく。


今の関係がみえてきますね。


中国 - ロシア - ドイツ(EU)


の連携が強まってきている。

これは、どこからどうみても「一大勢力」で、

「アメリカが負ける可能性」が強まります。


日本はどうすればいいのでしょうか?

これは今までと変わりません。


・アメリカ、インドとの関係をますます強固にする。

・ロシアとの和解を、さらに進めていく。

・中国を挑発せず、良好な関係を保つように努力する。


80年前、日本は、アメリカ、イギリス、ソ連、中国を敵にして
いました。

今回、日本は、どの大国とも良好な関係にあります。

それは、明らかに安倍総理のおかげです。