フレブル君日記

フレブルはゆるいよ

★マクロン勝利=グローバリズムの逆襲

全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは!

北野です。


皆さんご存知のことと思いますが、フランス大統領選挙で、マク
ロンさんが勝利しました。

得票率は、マクロンさん65.5%、ルペンさん34.5%。

「圧勝」といってよいでしょう。


彼の経歴については、以前書きましたので、参考になさってくだ
さい。

http://www.mag2.com/p/news/247564

今回は、彼が勝利した意味について書きます。

 

グローバリズム 対 ナショナリズム

 

第2次大戦が終わってから70年代まで、世界では「ケインズ
が主流でした。

ところが、70年代になると、「ケインズではうまくいかない
よな」と認識されはじめた。

80年代になると、レーガンさんのアメリカ、サッチャーさん
のイギリスが、「新自由主義」を採用し、不況を克服するこ
とに成功します。

90年代に入ると、「共産主義の総本山」ソ連が崩壊した。


ケインズ共産主義は瀕死の重傷。

新自由主義の時代がやってきます。

新自由主義は、グローバリズムを推進します。

これに、「旧共産圏が一気に資本主義圏に入ってきたこと」

「IT革命」などもあり、世界は一気にグローバル化していきま
した。

ところで、グローバル化が進むと、貧富の差が拡大していきます。

なぜ?

グローバル化」をもう少し具体的な言葉でいうと、「人・物・
金の動きが自由になる」こと。


「金」の動きが自由になったので、金持ちはオフショアを普通
に使えるようになり、税金を払わなくてよくなった。

「人」の動きが自由になり、貧しい国から豊かな国に、どんど
ん移住するようになってきた。

労働市場に安い労働力がどんどん投入されるため、金持ちはま
すます富む。

その一方で、もとから豊かな国に住んでいた人たちの賃金は下
がっていきます。


グローバル化で貧富の差がひろがる」

これは、「理論的な話」ではなく、「事実」です。

こちらをごらんください。


<世界人口の半分36億人分の総資産と同額の富、8人の富豪
に集中

AFP=時事 1/16(月) 13:01配信

【AFP=時事】貧困撲滅に取り組む国際NGO「オックスファム
(Oxfam)」は16日、世界人口のうち所得の低い半分に相当す
る36億人の資産額と、世界で最も裕福な富豪8人の資産額が同
じだとする報告書を発表し、格差が「社会を分断する脅威」
となるレベルにまで拡大していると警鐘を鳴らした。>

 

世界の大富豪8人と、貧しい36億人分の資産は同じ!!!!!

ちなみにオックスファムは、以下のような報告もしています。


・上位1%の資産は、残り99%よりも多い

・月6000円以下で暮らしている人は、世界に14億6000万人いる

・貧富の差は、ますますひろがっている


2011年、「ウォール街を占拠せよ!」運動が盛り上がりました。

そのときのスローガンは、「私たちは99%だ!」。

つまり、「ますます豊かになっているのは1%だけで、残り
99%の私たちは、ますます貧しくなっている!」というのです。

私は当時、「気持ちはわかるけど、大げさだな~」と思いまし
た。

しかし、オックスファムの調査では、彼らの方が正しかった。


そして、2015年、二つの出来事によって、さらに「反グローバ
リズム」が盛り上がっていきます。

「二つの出来事」とは?


一つは、欧州に中東・北アフリカから難民が殺到したこと。

2015年、ドイツだけでも100万人以上の難民がやってきた。


もう一つは、「イスラム国」(IS)によるテロが頻発したこ
と。

「ISメンバーが難民に紛れてやってきてテロを起こす」と
いうことで、欧米で、「難民、移民を制限しろ!」というム
ードになってきた。


グローバル化による貧富の差の拡大

・大量難民問題

・ISテロ


などによって、「反グローバリズム」「ナショナリズム」の時
流が強くなっていきます。

そして、2016年6月、イギリスは国民投票で「EU離脱」を選択
した。

2016年11月、「反グローバリズム的」「ナショナリズム的」主張
をするトランプが、アメリカ大統領選で勝ちました。

 

▼マクロン勝利は、グローバリズムの逆襲

 

2016年、アメリカ大統領選挙は、

グローバリスト・ヒラリーとナショナリスト・トランプの対決
だった。

今回のフランス大統領選挙は、

グローバリスト・マクロンとナショナルスト・ルペンの対決だ
った。


マクロンは、Rothschild & Cie 銀行で出世した、バリバリの
グローバリスト。

(@Rothschild & Cieは、
パリ家5代目当主ダヴィド・ロスチャイルドが1983年に創業した
銀行。)


ルペンは、フランスの「EU離脱」「移民、難民規制」を訴え
るバリバリのナショナリスト


アメリカでは、ナショナリスト・トランプが勝ちましたが、

フランスでは、グローバリスト・マクロンが勝ちました。

なぜ?

一つは、「ナショナリスト・トランプへの幻滅」があると思
います。

トランプさんは、選挙戦中と選挙後で、180度違うことをして
いる。

彼は現在、2015年3月以前のオバマとあまり変わりません。

唯一違うことといえば、北朝鮮に対する姿勢がオバマと比べ
強硬であることでしょう。


もう一つは、フランスとイギリスの違いです。

「EU離脱」を選択したイギリスは、もともと「EUの脇役」で
した。

それで、イギリスは、「ユーロ圏」に入らず、自国通貨「ポンド」
を残している。

国境検査なしで人の行き来を許す「シェンゲン協定」にも入って
いない。


いっぽうフランスは、「EUの主役」です。

欧州では「ナチスドイツアレルギー」が強かったので、ドイツが
政治の主導権をとることに警戒感があった。

それで、EUは、「フランスが政治を主導し」「ドイツが金を出
す」という役割分担でつくりあげてきた。

つまり、イギリスと違い、フランスにとってEUは、「俺たちの
プロジェクト」という意識がある。

だから、自己否定するハードルが高いのでしょう。

 

それに、EUやユーロというのは、とても便利なものです。

19か国でユーロがつかえる。

シェンゲン協定」により、欧州のほとんどの国に、自由に行け
る。

これは、わかりやすい「便利さ」。

ルペンさんの「EU離脱!」「自国通貨フラン復活!」といった
主張は、フランス国民には過激すぎたのでしょう。

 

▼後退するナショナリズム

 

というわけで、マクロン勝利で、グローバリスト・グローバリズ
ムは逆襲をはたしました。

2015~16年は、グローバリズムが後退し、ナショナリズムが栄え
た。

ナショナリズムの時流は、これで弱くなっていくと思います。

世界主要国のリーダーたちをみてみましょう。


トランプさんは、ナショナリストとして登場。

しかし、あまりに強いバッシングを受け、オバマとあまりかわら
なくなっています。


安倍総理は、本音ナショナリストでしょう。

しかし、「日本は、自由貿易のチャンピョンでありたい!」など
と発言し、

グローバリストたちからにらまれないよう、慎重に行動されてい
ます。


習近平は、「中国の夢」を掲げて登場したナショナリストです。

しかし今年1月のダボス会議で、「グローバリズム絶対支持宣言」
をして、グローバリストたちと和解しました。

その後、中国経済に関するネガティブな報道は、とても少なくな
っています。


ドイツ、メルケルさんは、今も昔もグローバリスト。

イギリス、メイさんは、リアリストなので、ナショナリズムを主
張することはないでしょう。


大国の長で、唯一ナショナリストとして君臨しているのがプーチ
ンです。

彼は、トランプに裏切られて、苦しい。

フランス大統領選ではルペンさんを応援したが負けた。

ロシア革命工作もボチボチはじまっている。

(詳細はこちら↓
http://diamond.jp/articles/-/124649 )

これから2018年3月のロシア大統領選にむけて、いろいろ起こっ
てきそうです。

 

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