フレブル君日記

フレブルはゆるいよ

★移民とロボット、繁栄をもたらすのはどっち?

全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは。

北野です。


渡部昇一先生が17日、心不全で亡くなられたと聞き、とても
悲しんでいます。

私が渡部先生の本をはじめて読んだのは、今から27年前。


「日はまだ昇る~日本経済「浮沈」の秘密」

 

日はまだ昇る―日本経済「不沈」の秘密 (ノン・ブック)

日はまだ昇る―日本経済「不沈」の秘密 (ノン・ブック)

 

というタイトルでした。

当時私は、モスクワに留学したばかり。

ソ連人も、世界中から来ている留学生たちも、皆


「日本が好きだ!日本はすごい!」


というので、とても驚いていた。


「え~~~、日本は世界中から嫌われているはずじゃないの?」


自虐史観に染まっていた私は、わけがわかりませんでした。

しかし、渡部先生の「日はまだ昇る」を読んで、納得したので
す。

 

▼現在の「移民問題」を予言

 

渡部先生はこの本の中で、1958年にイギリス旅行されたときの
経験を書いておられます。

ロンドンのユースホステルに泊まったところ、働いているのは、

パキスタン人など外国人労働者ばかりだった。

いまから60年近く前、すでにそんな状態だった。


保守党の政治家の一部は、当時から

「外国人が増えていけば、将来ロンドンで人種戦争が起こり、
血が流れる」

と警告していた。


そして、1958年当時、こんなひどい遊びがあった。


<パーキ・バッシングと言って、パキスタン人を殴りにいく
遊びが、すでにあった。

(中略)

最近では、毎夏のようにテムズ川の南岸では血が流れている。

イノク・ポーエルが言ったとおりの惨憺たる状況になってし
まったのである。>(140~141p)


皆さん、覚えておられるでしょうか?

ロシアでも、自分の応援するチームが負けた時、サッカーファン
一部は、

キルギス人の清掃員を殴って憂さ晴らしする」そうです。


ペテルブルグのテロは、キルギス生まれのウズベク人(ロシアに
帰化)がやったとされています。

もし彼が、何度もひどい目にあったとすれば、「ISに入って復
讐してやる!」と考えたとしても、不思議ではありません。


私は、久しぶりにこの本を読んで、「なんだ、ロシアと同じこと
がイギリスでも起こっていたのか」と驚きました。

渡部先生は、いいます。


<こういった現実は、人道的な議論を超越して起こる現象>(141p)

である、と。

 

昨年、イギリス国民は「EU離脱」を選択しました。

その大きな理由の一つが「移民問題」だったことは、皆さんもご
存知です。


このような現実をまったく知らないのか、日本政府は、

「遅れをとりもどせ!」とばかりに、せっせと外国人労働者をい
れています。

欧米ロの失敗をそのまま繰り返すとは、なんと愚かな・・・。

 

▼日本は、なぜ西ドイツに勝ったのか?

 

さて、敗戦後「奇跡の経済成長」をはたした国が、二つありまし
た。

日本と西ドイツです。

両国とも、「焼野原」からのスタートでしたが、奇跡的復興をな
しとげた。

しかし、ハイテク分野では、日本が西ドイツに勝ちました。

何が原因だったのでしょうか?

渡部先生は、「西ドイツには、安い外国人労働者が大量に流れ込
んだから」としています。

 

<日本には、東ドイツから逃げてくる人間、

または地続きのユーゴ、スペイン、イタリア、トルコ、

あるいは韓国から来る人間がいなかったので、

その人手不足をロボットで乗り切ろうと、

懸命の努力をしたからである。

一方、西ドイツには大量の人間が流入したから、

ロボットを作る必然性がなかった。

だが、この時の選択の違いによって、

気がついてみると最先端の技術力、

それもロボット分野で、圧倒的な差を日本につけられてしまった
のである。>(145p)

 

意識的ではないにしろ、当時の日本政府は、正しい政策を行って
いたのですね。

一方今の日本政府は、西ドイツの失敗を活かすことなく、あえて
間違った道を進んでいます。

 

▼介護ロボットの開発と普及を急げ!

 

また、渡部先生はこの本の中で、

介護が必要なお年寄りに対し、非常に残酷な仕打ちをしている
ケースについて書いておられます。

しかし、寝たきり老人の世話を長期間耐え続けることは、非常
に難しい現実があると。

それで、日本政府は、「フィリピンから看護人を入れよう」な
どと主張しています。

こういう発想について渡部先生は。

 

高齢化社会へと、どんどん加速していくのに、

看護人は減る一方だ。

そこに、日本語を知らない外国人を入れようなどという発想は、

双方にとって、まことに非人間的なことだろう。>

(149p)


では、どうすればいいのでしょうか?


<基本介護はロボットにすべきであり、

国家が懸賞を出しても、

こういうロボットの開発を急ぐべきだと、

私は考えている。>(同上)

 

▼「移民問題」の本質

 

私は、移民全般に反対ではありません。

シリコンバレーに来るような優秀な人材はどんどん入れるべき
だと思います。

しかし、「3K移民」にはずっと反対しつづけています。

なぜでしょうか?

それが、「差別」だからです。

なぜ、差別?


口に出していうかは別として、「移民推進派」の本音は、


「日本人が嫌がる仕事は、貧しい外国人を安く雇ってやらせれば
いいさ!」


だからです。

これは、差別ではないですか?


「移民推進派」の人たちは、「優秀な外国人が日本に繁栄をもた
らす」などといいます。

しかし、実際に大量に入れているのは、「3K移民ばかり」なの
です。

渡部先生は、おっしゃいます。


<たしかに、

「人手が足りなかったら外国人労働者を入れるべきで、

それが国際化というものだ」

と主張する日本人もいる。

しかし人手が足りないような仕事は、

日本の青少年が嫌がる仕事であり、

だから人手が不足なのである。

そこへ外国人を入れよというのはまことに失礼な発想だ。

しかも安く上がるからというのでは、さらに失礼な発想
だろう。>


<日本人が嫌う仕事を、

金があるのを幸いに外国人にさせようというパターンは、

レイシストのそれと少しも変わらない。>(155p)


同感です。


渡部先生は、「外国人労働者」「移民」ではなく、

「ロボット化」によって、日本は繁栄しつづけることができる

と考えておられました。


私もそう思います。

それにしても、「日はまだ昇る」。

27年前の本なのに、まったく古さを感じさせません。

こんな大昔に、今起こっていることを予言していた渡部先生は、

やはりすごいと思います。

皆さんも、是非ご一読ください。


●日はまだ昇る 渡部昇一

 

日はまだ昇る―日本経済「不沈」の秘密 (ノン・ブック)

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