フレブル君日記

フレブルはゆるいよ

★中国主導AIIB参加国、さらに激増

 

AIIB不参加の代償 (ベスト新書)

AIIB不参加の代償 (ベスト新書)

 

全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは!

北野です。


中国が主導する国際金融機関「アジアインフラ投資銀行」(AIIB)。


「57か国も集まってびっくり!」と思っていたら、さらに参加国
が増えました。

 

<中国主導のアジアインフラ投資銀、新たに13カ国・地域の加盟
承認

Bloomberg 3/23(木) 16:04配信

中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)は、新たに
13カ国・地域の加盟を承認した。

これで加盟国・地域は計70となる。

主要7カ国(G7)でメンバーでないのは日本と米国のみ。>

 

どの国が新たに加わったのでしょうか?

 

<AIIBが23日発表した声明によると、一定の手続きと資本金
払い込み後に加盟が完了するのは

アフガニスタンアルメニア、ベルギー、カナダ、エチオピア
フィジー、香港、ハンガリーアイルランド、ペルー、スーダン
東ティモールベネズエラ。>(同上)

 

ブルームバーグは、AIIB参加国が増えている意味についてどう考
えているのでしょうか?

 

<トランプ米政権が対外援助の削減や国際機関への関与縮小の方
針を示唆する中、AIIB加盟国・地域が増えていることは、国
際舞台における中国の役割拡大を示す。 >(同上)

 

どう考えても「そういうこと」ですね。

 

▼米中覇権争奪戦 ~2016年まで

 

ここで、AIIBにまつわる流れを復習しておきましょう。

習近平は2013年10月、APEC首脳会議で、「AIIB設立」を提唱
しました。

2014年10月、設立の覚書に調印。

この当時、参加国は21か国でした。


2015年3月、私がいつも「AIIB事件」とよぶできごとが起こり
ます。

そう、イギリスが、アメリカの制止を完全無視して、「AIIB参
加」を決めた。

これで「雪崩現象」が起こります。

「アメリカと『特別な関係』にあるイギリスが入るのなら、俺
が入っても大丈夫だろう!」


そう考えたドイツ、フランス、イタリア、イスラエル、オース
トラリア、韓国等。

つまり、アメリカの同盟国、親米国が続々とAIIBへの参加を決
めた。

これは、アメリカ・オバマ政権に大きな衝撃を与えました。

なぜか?


「親米国が、アメリカではなく、中国のいうことを聞いたから」

です。

国際社会は、「アメリカの覇権は終わった。中国の時代が来たの
だ・・・・」と認識しました。

これで、「ぼんやり」「親中」のオバマも目覚めます。


それまで、オバマ外交は、メチャクチャでした。

2013年8月、アサド軍が化学兵器を使ったことを理由に、「シリ
アを攻撃する!」と宣言した。

2013年9月、「やっぱりやめた!」と戦争をドタキャンして、世
界を仰天させた。


2014年2月、ウクライナの革命を支援し、親ロシア・ヤヌコビッ
チ政権を打倒した。

2014年3月、ロシア、クリミアを併合。

2014年4月、ウクライナ内戦ぼっ発。

これは、ウクライナ新政権を支援するアメリカと、ウクライナ
東部「親ロシア派」を支援するロシアの、「代理戦争」。

 

2014年8月、今度はシリア「IS空爆」を開始。


このように、大戦略的には、「まったく意味のないこと」をして、
アメリカの国力をいたずらに消耗させていた。


ところが2015年3月、「AIIB事件」でオバマは生まれ変わりました。

2015年4月、訪米した安倍総理を大歓迎した。

2015年5月、オバマは、突如中国の「南シナ海埋め立て」を大声で
非難するようになった。

日本でも「米中軍事衝突の危機!」などと報じられました。

同5月、ケリー国務長官(当時)は、クリミア併合後初めて訪ロ。

米ロは和解にむかいはじめます。

これで、ウクライナ情勢は、安定しました。

2015年7月、米ロの協力により、「イラン核合意」がなされ、イ
ラン問題は解決。

(トランプは、蒸し返すつもりですが・・・。)

2016年2月、米ロの協力により、「シリア内戦停戦合意」がなさ
れた。

(後に崩壊。
しかし、ロシア、イラン、トルコによって、和平協議がつづい
ている。)


このようにオバマは、「AIIB事件」後、

ウクライナ
イラン、
シリア、

問題を速攻で解決することに成功した。

(完全な解決、成功とはいえないまでも。)


そして、中国との対決にアメリカの国力をむけることにしたのです。

国際金融資本も、オバマの味方。

たとえば、ジョージ・ソロスは2016年1月、「ハードランディング
は不可避!」と宣言し、中国を見捨てました。

国際金融資本に見放された結果、中国経済はボロボロになりました。

中国のGDP成長率は2016年、6.7%とされています。

しかし、実態はもっと悪く、高橋洋一先生は、「マイナス3%ぐら
いだろう」とおっしゃっています。

 

▼米中覇権争奪戦、現状

 

2016年の大統領選挙で、

アメリカ・ファーストナショナリスト保護貿易主義者

のトランプが勝ちました。

彼の大戦略は、ミアシャイマーさん、ルトワックさんと同じ、


ロシアと和解して、中国に勝つ。


ところが、中国は、国力を総動員して、以下の工作を行った。


・トランプを懐柔し、反中の姿勢を改めさせる。

(工作の詳細はこちら。↓
http://diamond.jp/articles/-/120416  )


・中国に近い米民主党議員を中心に、「プーチン悪魔化工作」を
推進、

米ロを分断する。

(米ロ関係が悪化すれば、米中、中ロ関係は、相対的によくなる。)


・反トランプである国際金融資本を味方につける。


結果、トランプは、身動きとれない状態になっている。

具体的には、

 

・ロシアと和解できない。

・中国と対決できない。

 

▼日本に必要な、「戦略的忍耐」

 

オバマさんの北朝鮮外交は、「戦略的忍耐」というそうです。

要するに、「放置しておこう」と。

まったく迷惑なことです。

彼の8年間で、北朝鮮は、核兵器、ミサイル分野で、著しく進歩
してしまった。


それはともかく、日本に今必要なのは、「戦略的忍耐」です。

というのも、米中ロ、三大国の関係がめまぐるしく移りかわって
いるから。

ここで安倍総理が、「対中包囲網形成を主導する!」などと気合
を入れれば、

中国に取り込まれたトランプさんが梯子を外す可能性がある。

すると、アメリカ抜きの日中戦争になり、日本は尖閣を失います。

ここは、今まで通りの方向性を保ちつつも、より穏やかであるべ
きです。

「今まで通りの方向性」とは?


1、日米関係を、ますます強固にしていく。

2、ロシアと和解して、結果的に中ロを分断する。

3、中国を挑発しない。


そして、アメリカ、ロシア、中国の動向を注意深く見つづけておく
必要があります。

現在の世界情勢は、1930年代並に移り変わりが激しいので、要注意
です。