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フレブル君日記

フレブルはゆるいよ

★なぜドイツは、中国に接近するのか???

全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは!

北野です。


トランプ大統領誕生後、世界情勢は、かなり流動的になっています。

トランプ外交の基軸は、

「ロシアと和解して、中国に勝つ」

です。

しかし、トランプさんには敵が多すぎて、なかなか思うように動
けない。

(●敵の正体については、こちらを参考にしてください。

http://www.mag2.com/p/news/240265  )

そして、トランプさん、

「欧州の最重要パートナーは、EU離脱を決めたイギリス」

「アジアの最重要パートナーは、日本」

と決めています。


こういう構図の中で、困ってしまうのがドイツを中心とするEU。

トランプさんは、中国を批判していますが、EUにも相当厳しい。

 

▼トランプのEU不信、EUのトランプ不信

 

産経新聞2月16日付を見てみましょう。

 

<「彼の信念は就任演説で明確になった」。

ドイツのメルケル首相は1月20日、こう述べた。

同日のトランプ氏の就任演説には国益最優先の姿勢が色濃く
反映された。

独紙フランクフルター・アルゲマイネ(FAZ)は「挑発」だ
が、従来の発言を踏まえれば、「驚きではない」と伝えた。>

 

トランプさんの信念は「アメリカ第1主義」です。

 

< むしろ欧州で衝撃が広がったのは先立つ16日に独英メデ
ィアが報じたインタビューだ。

独紙ビルトによると、トランプ氏は北大西洋条約機構(NAT
O)への疑問を改めて示しただけでなく、英国の欧州連合(E
U)離脱を支持し、「さらに加盟国が離脱するだろう」と述べ
た。>

 

NATOに関しては、マティスさんがドイツを訪問し、加盟国を安
心させました。

しかしEUについて、

トランプさんはイギリスのメイ首相とあったとき、「EU離脱

すばらしいことになる!」と絶賛した。

そして、「これから離脱する国が増える」といい、

事実上「EU崩壊を歓迎している」ような発言をしました。


なぜトランプさんは、「反EU」なのでしょうか?

 

<トランプ氏のEUへの懐疑心は強い。

「EUは部分的に貿易で米国に打撃を与えるために創設されたんじ
ゃないのか?」

とライバル視し、「EUがばらばらになろうが、団結しようが、ど
うでもよい」と言い放った。>(同上)

 

「EUはアメリカに打撃を与えるために創設された」

このトランプ見解、実は正しいのです。

1991年末、ソ連が崩壊し、東欧が解放されました。

この大事件は、独仏を中心とする西欧にとって大きな意味があった。

つまり、「東の大脅威(ソ連)が消えたのだから、もはやアメリカ
に守ってもらう必要はない!」。

もう一つは、「EUを東に拡大し、共通通貨(ユーロ)を基軸通貨
すれば、EUは、アメリカに匹敵する勢力になれるのではないか!?」。


そんな野望が、欧州エリートの中に出てきた。

プロジェクトの中心にいたのは、フランスとドイツです。

というわけで、トランプさんが「EUはアメリカに対抗するため
に創られたのではないか?」というのは、その通り。

ただ、だからといって普通は、「EUがバラバラになっても、ど
うでもいい!」とはいいません。

率直すぎるので、不必要に警戒され、恐れられ、敵が増えてい
きます。

 

<風当たりを受けるのはドイツだ。

「EUはドイツの目的のための道具」とこきおろし、独自動車大手
BMWにはトヨタ自動車同様に、新設を計画するメキシコ工場で製
造した自動車を米国で販売する場合、「35%の税金を課す」と脅
しをかけた。

 ドイツは輸出大国だ。

独Ifo経済研究所のフェスト所長は「輸入を減らし、国内製造業
の雇用を創出するトランプ氏の目標は明確」とする一方、「大きな
貿易黒字を持つドイツはスケープゴートにされる可能性がある」と
警戒心を強めた。>(同上)

 

「EUはドイツの目的のための道具」


こういう見方の人が増えています。

たとえば、「予言者」エマニュエル・トッドさんは、EUのことを、

ドイツ帝国」と呼んでいる。


「対米貿易黒字」で批判されるドイツ。

日本と立場は似ていますが、日本とドイツでは、違うところもあ
ります。

トランプさんは、中国に対抗するため、どうしても日本と仲よく
しなければならない。

そのため、経済問題は、最重要ではない。


いっぽう、「中国に対抗するためにドイツと仲よくする」という
話にはなりません。(距離が遠い)

欧州最大の脅威はロシアなので、「対ロシアでドイツと仲よくす
る」という話はあり得る。

しかし、トランプさんは、ロシアを脅威と認識していないのです。


そんなわけで、日本は「中国ファクター」のおかげでバッシング
を逃れている。

ドイツは、「ロシアファクターが緩んだ」ことで、バッシングの
対象になっている。

 

▼ドイツは、中国に向かう

 

トランプ・アメリカに敵視されるドイツ。

困ったドイツは、アメリカのライバル中国に接近しようとして
います。

 

保護主義孤立主義を鮮明にするトランプ氏に対し、共に自
由市場主義を進めてきた欧州ではいらだちや戸惑いが広がる。

トランプ氏が中国批判も展開する中、メルケル独政権のガブリ
エル副首相兼経済・エネルギー相(現外相)は米国が中国やア
ジアと「貿易戦争」を始めるなら、

「欧州とドイツはアジアと中国に合わせた戦略が必要だ」

と訴え、中国との連携強化を示唆した。>(同上)

 

「中国との連携強化を示唆した」


実をいうと、この動きは、いまにはじまったことではありませ
ん。

オバマ時代からはじまっていた。

その証拠が、2015年3月の「AIIB事件」です。

アメリカの制止を完全無視して、欧州の大変多くの国が中国主
導「AIIB」への参加を決めました。

「火付け役」はイギリスでしたが、ドイツも先を争って裏切っ
た。


実をいうと、中国側もこのような変化を察知しています。


「トランプはナショナリストで、グローバリストの国際金融資
本やEUから嫌われている」


それで習近平は1月、ダボスで、「グローバリズム絶対支持宣
言」をした。

結果、「トランプより習近平の方がマシかもしれないぞ!」と
いう雰囲気になってきている。


(@中国の脅威に怯える日本人は、「国際金融資本やEUのエリ
ートは、なんとナイーブなのだろう!

どうせだまされるだけなのに!」

と思いますが。

彼らは尖閣、沖縄、南シナ海と関係ないので、中国を「安全保
障上の脅威」と認識していないのです。)

 

< 中国は習近平国家主席がスイス東部で開催された世界経済
フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)に初出席し、
グローバル化の推進を訴え、会場に集まった経済界の要人らの
喝采を浴びた。

“中国接近”を念頭に置くのはガブリエル氏だけでもなさそう
だ。>(同上)

 

▼変化の激しい時代、日本は・・・

 

というわけで、現状の世界の構造をみると、


トランプ・アメリカは、ロシアと和解したいが、敵に阻止されて
いる。

彼は、中国と対立したいが、敵に阻まれている。


トランプ・アメリカは、日本、イギリスを味方につけている。


トランプ・アメリカは、ドイツを中心とするEUと対立している。

それで、ドイツは、アメリカのライバル中国に接近している、

となります。


しかし、現在の世界情勢は、1930年代並に変化が激しいです。


1930年代、日本はフラフラしていた。

そして日中戦争がはじまった1937年、アメリカ、イギリス、
ソ連、中国、4大国を全部敵にまわしていた。

要するに日本は、「孤立したから負けた」のです。


その教訓を活かして、日本は、「味方を増やす戦略」を進
めていく必要があります。


1、アメリカとの同盟関係をますます強固にする。

2、インドとの関係をますます強化していく。

3、ロシアと和解することで、中ロ関係を弱体化させる。

4、台湾、ベトナム、フィリピン、オーストラリアなどとの
関係をさらに強化していく。


その上で、

5、中国を挑発しない。


80年前とは違い、日本はいいポジションにつけています。

しかし、油断は大敵です。

 

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