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フレブル君日記

フレブルはゆるいよ

「シンガポールの安全保障」 From 三橋貴明@ブログ

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 無事に、シンガポールから帰国しました。
 何度も書いていますが、シンガポールは中華系7割、
残りがマレー系とインド系という民族が混在している状況で、
マレー連邦から独立した国家です。

というより、民族が混在していたため、
マレー系国家を建国しつつあったマレー連邦から切り捨てられ、
独立せざるを得なかった国家なのです。

 シンガポール独立は、50年前の1965年です。
半世紀、シンガポールは政府が強権を発動することによる
「安全な移民国家(自由ではない)」であり続けました。
結果的に、元々の「シンガポールの中国人」は、
すっかり「中華系シンガポリアン」に変わっています。

つまりは、中国人ではありません。

 例えば、同じ中国語を話しても、中国人と台湾人の印象はまるで違います。
台湾人は、何というか物柔らかそうで、お人好しそうで、
柔和さがどちらかと言えば日本人に近いです。

「大丈夫かなあ・・・。この人たち・・・・」
 と、お人好し国代表国「日本」の国民であるわたくしも
心配になってしまいそうな台湾人経営者に、何度か会いました。

 実際、中国に進出した台湾の中小企業の経営者が悲惨な目に会っているという話は、
廣瀬勝氏との対談などで、繰り返しお話ししてきました。

 中華系シンガポリアンについても、台湾人に対するものと同じ印象を受けたのです。
中国人に対して覚えた「異星人感」はなく、ウィットに富み、
どこかシンガポールに対し自虐的で、それでも祖国に対し誇りを持ち、
日本人に対し普通に親近感を持ち、誰もが何とか自分の責任をこなそうとする。

 これが、わたくしが会った中華系シンガポリアンに対する印象です。
もちろん、ミクロな印象に過ぎませんが、中国人的な「異星人感」は、誰からも感じませんでした。

 何を言いたいのかと言えば、シンガポール中華人民共和国ではない、という話です。

シンガポール海軍の揚陸艦カムラン湾に寄港
http://www.viet-jo.com/news/politics/170217051105.html

 シンガポール海軍のエンデュアランス級揚陸艦
「エンデュアランス(RSS Endurance、207)」が17日、
約180人を乗せて南シナ海の要衝である南中部沿岸地方カインホア省のカムラン国際港に寄港した。

 今回の寄港は、両国海軍の国防関係および両国関係の新たな発展を目的としたもの。
シンガポール海軍にとって2016年3月のカムラン国際港開港以来、今回が2度目の同港寄港となる。

 シンガポール海軍は21日まで同省に滞在し、同省人民委員会及び第4地域海軍を表敬訪問するほか、
両国海軍の艦船の見学、第4地域海軍とのスポーツ交流などを行う。(後略)』

 シンガポールは、徴兵制です。全てのシンガポリアンが会うたびに言っていたのですが、「シンガポールは小国」なのです。
一人当たりのGDPは日本より高いシンガポールですが、GDP総額は3000億ドル程度です。

 GDPから防衛費に費やす割合が日本と同じと仮定すると、
シンガポールが軍事関係で組める予算は30億ドル(約3300億円)が限度なってしまいます。
というわけで、シンガポールの国防関連予算がGDPに占める割合は、日本よりもはるかに高くなっています。
2012年のシンガポールの国防費支出は、GDPの3.6%にまで達しています。
ご存知の通り、日本の防衛費はGDP比1%規模です。
シンガポールは対GDP比で日本の三倍以上となる軍事支出をしていることになります。

 日本国民よりもはるかに「国防」を意識しているのが、シンガポリアンなのです。

 

「イノベーション大国」次世代への布石

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 というわけで、シンガポール南シナ海問題で中国批判の立場をとり、対中外交がぎくしゃくしています。
シンガポール海軍とベトナム海軍の連携も、間違いなく中国の琴線に触れるでしょう(もちろん、それでもやるべきですが)。

 シンガポールは、「水」をマレーシアから輸入しています。
シンガポールにとって、マレーシアは切っても切り離せない関係であり、同時に最も警戒するべき国と言えます。

 そのマレーシアのナジブ政権は、中国の直接投資を呼び込む政策をとっています。
それに対し、マハティール元首相やムヒディン・ヤシン前副首相が批判を展開する事態になっています。

 シンガポールは、シンガポリアンが「空気以外は全て輸入」と自虐的に表現するように、
水、食料、土、木々、労働者と、経済あるいは「生活」の多くを輸入に頼っています。

特に、生きる上で必須の「水」を依存しているマレーシアに対しては、他国とは異なる視点を向けなければなりません。

 そのマレーシアに中国が投資を増やし、関係を深めていっている。
とはいえ、通商国家の代表株であるシンガポールは、南シナ海の中国の内海化に対し、異を唱えなければならない。

 日本国民にとっては当然ですが、中国の台頭はシンガポリアンに対しても安全保障に関する「新しい局面」をもたらしつつあるのです。

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