フレブル君日記

フレブルはゆるいよ

★習近平、「核なき世界」を目指す!発言の真意

全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは!

北野です。


まずお知らせから。


●トランプ外交の基軸とは?

ダイヤモンドオンラインさんで詳述しています。

まだの方は、是非ご一読ください。


http://diamond.jp/articles/-/115034
(●スマホ、ケータイで見れない方は、PCで試してください。)

 

では、本題。

スイスで1月17日~20日、世界中の超エリートが集結する
ダボス会議」が開かれました。

ずいぶんと「暗い雰囲気」だったそうです。

なぜでしょうか?

ナショナリスト」トランプが、アメリカの大統領になったから。

ダボス会議」に参加する人は、政財界の超エリートばかり。

そして、彼らは概して「グローバリスト」なのです。

なぜ?

・超富豪は、「グローバリズム」のおかげで「オフショア」を
使うことができ、合法的に税金を払う必要がありません。

・超富豪は、「グローバリズム」のおかげで、賃金水準の低い
国に生産拠点を持ち、莫大な利益をあげることができます。

・「グローバリズム」のおかげで、貧しい国から豊かな(たと
えば欧米)に労働移民が殺到し、豊かな国の賃金水準を下げて
いきます。

元から住んでいる労働者は苦しくなっていきますが、雇う側の
超富豪は、喜びます。

というわけで、「グローバリズム」で、超富豪たちは、ますま
す豊かになっていく。


ちなみに、この「超富豪」という用語。

いかにも「陰謀論ぽい」と思う方も多いでしょう。

しかし、この下の情報を知れば、「他の用語」は思い浮かびません。

 

<世界人口の半分36億人分の総資産と同額の富、8人の富豪
に集中

AFP=時事 1/16(月) 13:01配信

【AFP=時事】貧困撲滅に取り組む国際NGO「オックスファム
(Oxfam)」は16日、世界人口のうち所得の低い半分に相当す
る36億人の資産額と、世界で最も裕福な富豪8人の資産額が同
じだとする報告書を発表し、格差が「社会を分断する脅威」
となるレベルにまで拡大していると警鐘を鳴らした。>

 

そして、これまで欧米では、「超富豪 >>> 政治家」と
いう関係だった。

つまり、政治家は、超富豪に奉仕し、「グローバリズム」を
推進していく。


ところが、ナショナリスト・トランプが、超富豪お気に入り
のヒラリーに勝ってしまった。

それで、ダボスに集結していた超エリート達は、オロオロし
ていた。

 

▼超エリート層に「取り入った」習近平

 

そんな超エリート層の心理を知り、見事に「取り入った」男が
います。

そう、習近平

彼は1月17日、ダボス会議で演説し、「まさにグローバリスト
が聞きたいこと」を話しました。

 

<習主席、保護主義に警鐘 トランプ新政権にらみ、ダボス会議
で講演

AFPBB News 1/18(水) 9:37配信

【1月18日 AFP】中国の習近平(Xi Jinping)国家主席は17日、
スイス・ダボス(Davos)で開幕した世界経済フォーラム(WEF)
の年次総会(ダボス会議)で講演し、世界が抱える諸問題の責
任をグローバル化に転嫁したり、保護主義の殻に閉じこもった
りするべきではないと警鐘を鳴らした。>

 

これは、「保護主義者」トランプを、批判したのです。

 

<中国は今後も「門戸を開き」、新興国グローバル化の恩恵を受
けられるよう後押ししていくと言明。

同時に、トランプ氏が脱退を示唆している地球温暖化対策の新たな
国際的枠組み「パリ協定(Paris Agreement)」を支持する意向を
示した。

また、「世界の諸問題を経済のグローバル化のせいにするのは無
意味だ」と指摘し、2008年に欧米を襲った金融危機の原因は自由貿
易ではなく、圧倒的な規制不足にあったという中国の見方を強調し
た。>

AFPBB News 1月18日)

 

習近平、「中国はグローバリズムを推進していく!」宣言です。

トランプ大統領誕生で劣勢になっていた支配者たちは、とても
喜びました。


習近平の「変身」は見事です。

なぜか?

習近平は2012年11月、中国のトップになった。

この時彼は、「ナショナリスト」として登場したのです。

彼のスローガンは、「中国の夢」。


「中国を、アヘン戦争があった1840年以前の栄光ある地位に戻
す」


これは、「ナショナリズム的スローガン」です。

だから、グローバリストの超エリートたちは、中国から逃げは
じめた。


<シティやバンク・オブ・アメリカゴールドマン・サックス・グ
ループなどが2012年の初め以降、中国の銀行株を少なくとも1
40億ドル(約1兆7000億円)相当を売却したという。

投資先としての中国の落日ぶりを象徴するのが、ブラジル、ロシア、
インドを含む4カ国に投資する「BRICs(ブリックス)ファン
ド」をゴールドマンが閉鎖したことだ。

ゴールドマンはBRICsの「名付け親」として新興国投資ブーム
を作ったが、中国が人民元を突如切り下げた時期にあたる8月12
、13日の会合で閉鎖を決め、10月に別の新興国向けファンドと
統合した。

「予見できる将来に資産の急増が見込めない」と閉鎖理由を説明し
ている。>

夕刊フジ 2015年11月25日)


その結果、中国経済は、ボロボロになってしまいました。

習近平は、自らの過ちを悟り、超エリート達との和解を試みてい
るのです。

この作戦が成功し、投資が戻ってくれば、中国経済はずいぶん楽
になるでしょう。

 

習近平は、「核なき世界」を目指す???

 

さて、習近平は、さらに先に行きます。


<習主席、核なき世界の実現呼び掛け 国連欧州本部で演説

AFP=時事 1/19(木) 3:25配信

【AFP=時事】(更新)中国の習近平(Xi Jinping)国家主席
18日、スイス・ジュネーブ(Geneva)の国連(UN)欧州本部で
演説し、各国に対し、核兵器が禁止され現存の貯蓄分も破壊され
る世界を目指すべきだと呼び掛けた。

国家主席は「核兵器のない世界を実現するため、核兵器は完全
に禁止され、時間をかけて破壊されるべきだ」と述べた。>

 

日本人からすると、「よくこんなウソを平気で語れるな!」とい
うことなのですが・・・。

中国の指導者は、「ウソも戦略のうち」ですから、平気で何十年
もウソをつきつづけることができます。


「核なき世界」といえば、すぐ思いだされるのはオバマさんでし
ょう。

トランプ当選を受けて、超エリート達は、考えています。


「トランプと比べ、オバマはなんとすばらしい大統領だったのだ
ろう・・・・」と。


ヒラリー大統領が誕生し、オバマ路線を継承し、「グローバリズ
ム」をさらに進める計画だった。

ところが、それが挫折した。

そんなナーバスな超エリート達に対し、習近平は、


「俺がオバマの継承者になる!!!!!!!」」


と手を挙げたのです。

もちろん、彼が「核なき世界」を目指すはずはなく、

要は、「超エリートに都合のいい政治をするから、また投資してね
!」

ということです。

 

▼世界のパワーバランス

 

少し現在の世界のパワーバランスを見てみましょう。


「どの国が大国?」という質問の答えは、いろいろあるでしょう。

リアリズムの大家ミアシャイマーさんは、アメリカ、中国、ロシ
アを「大国」としています。

世界一の戦略家ルトワックさんは、これにイギリスやフランスを
加えています。

私は、ミアシャイマーさんの考えに賛成です。


ブッシュ(子)時代を見ると、


・アメリカ =  ナショナリズム
・中国 = グローバリズム
・ロシア = ナショナリズム


それで、超エリート達は、中国を非常に大切にしていました。

だから、中国は栄えた。

プーチン・ロシアは、超エリートに嫌われていましたが、原
油高で繁栄しました。


オバマ時代を見ると


・アメリカ = グローバリズム
・中国 = グローバリズム → ナショナリズム
・ロシア = ナショナリズム


というわけで、アメリカ経済は復活し、中国は沈みはじめま
した。

ロシアは、「クリミア併合」で、超エリートにケンカを売り、
「制裁」「原油安」「ルーブル安」で苦境に陥りました。


トランプ時代を見ると、


・アメリカ = ナショナリズム
・中国 = ナショナリズムからグローバリズムへの転換を目指す?
・ロシア  = ナショナリズム


というわけで、習近平は、行き場を失った超エリートの資金を引っ
張ろうとしている。

超エリート達は、そんな習近平を、見直しはじめています。


超エリート層の声を代弁する男ソロスは、2016年1月

 

中国経済のハードランディングは不可避!」

 

と宣言し、世界を驚かせました。


しかし、2017年1月19日、彼はこんなことを語っています。


習近平国家主席は中国を社会的にもっと開かれた状態にするこ
とも、もっと閉じられた状態にすることも可能だが、中国自体は
より持続的な経済成長モデルに向かうだろうと語った。>

ブルームバーグとのインタビュー)


一年でずいぶん変わりました。

何が変わったかというと、アメリカ大統領と習近平が変わったの
です。

 

安倍総理の深謀???

 

最後に、わが国の動きについて触れておきましょう。


安倍総理は、ナショナリストとして登場しました。

それで、2013年末から2014年初まで、ずいぶんバッシング
された。

特にオバマさんから嫌われていました。

しかし、2014年3月の「クリミア併合」、2015年3月の「A
IIB事件」で、オバマは、安倍さんを取り込む必要がでて
きた。

それで、安倍さん、オバマさんの関係はどんどんよくなっ
ていきました。


そして、アメリカに、ナショナリストのトランプ大統領が
誕生した。

安倍さんとトランプさんは、「ナショナリスト同士」で波調
が会うはずです。

しかし、安倍さんは、同時に「TPP推進」などといっている。

皆さんご存知のように、トランプさんは、大統領就任直後、
TPP離脱」を宣言しています。

安倍さんがトランプを「マジで説得する!」と考えているの
なら大問題です。

「公約を早速破れ!」ということですから。


しかし、「グローバリスト達を怒らせないようにTPPを推進
するフリをしておこう」

ということであれば、立派ですね。


日本は、対中国で、トランプ政権とどこまでも仲良くする
必要がある。

同時に、超エリートのグローバリスト達と不必要な対立を
避ける必要もあります。

そういう役割(反グローバリズム)は、トランプさんとプ
ーチンさんにやってもらいましょう

 

富国と強兵

富国と強兵