フレブル君日記

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【RPE】★常勝日本軍が中国に負けた理由

RPE Journal==============================================

 

       ロシア政治経済ジャーナル No.1470


               2016/11/29

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常勝日本軍は、なぜ中国に負けたのでしょうか?



読者の井上様から、メールをいただきました。

全文は「おたよりコーナー」に掲載させていただきますが、

一部転載。


<対中戦略に関して、ロシアと仲良くするより、日本が戦争できる
体制を整える方が現実的なのではないかと感じていますがどうでし
ょうか。

(中略)

勿論戦争できる国にすることは非常に難しいことですが、安倍政権
ならそれが可能ではないでしょうか?

任期も長くなりそうですし・・・

いずれ世界大戦的なものが起こると危惧しています。


その時のためにも戦争できる国にしておき、今度こそ戦勝国になり
たいのです。>


日本が中国に勝つためには、「戦争できる体制を整える方が現実的
」というご意見です。

もっともですね。


今回は「戦争に勝つためには二つの方法があり、両方とも大事」と
いう話をさせていただきます。

 

▼内的バランシングと外的バランシング

 

A国には、敵対的B国がいる。

A国がB国に勝つために、大きく二つの方法があります。


一つは、バランシング(直接均衡)。

これは、A国自身が責任をもって、B国と対峙するのです。


もう一つは、バックパッシング(責任転嫁)。

これは、A国自身戦わず、他国(たとえばC国)をB国と戦わ
せるのです。

たとえば、アメリカはプーチン・ロシアが嫌い。

しかし、自分で戦いたくないので、傀儡国家のジョージアや
ウクライナをロシアと戦わせる。


バックパッシングの話は今回しません。

バランシングの話。

バランシングにも、二つ種類あります。


一つは、内的バランシング。

これは、自国を強くする。

つまり軍備を増強する。

井上様の「戦争できる体制を整える」というのも、

内的バランシングです。

ほとんどの人にとっては聞きなれない言葉でしょうから、

以後、内的バランシング(軍備増強)と書きます。


もう一つは、外的バランシング。

これは、同盟関係を増強するのです。

中国が怖い。

だから、日本は、アメリカ、オーストラリア、インド、フィリピ
ン、ベトナムなどに接近しています。


内的バランシング(軍備増強)

外的バランシング(同盟関係増強)


大きく二つの方法があることを、はっきり知っておきましょう。

 

▼日本の戦略文化、中国の戦略文化

 

トランプは、「日本がもっと金を出さなければ在日米軍を撤退
させる!」といった。

これを聞いて、内心喜んだ人もいたのではないでしょうか?

「ようやく自立できる!」と。


さらに、トランプは、「日本が核兵器をもっても問題ない」と
いった。

これも、内心喜んだ人がいたと思います。


「なんでも自分でやりたい!」


これは、日本の戦略文化だと思います。

もちろん今の日本政府は全然違いますが、日本は本来そういう
国民性だと思います。

つまり、日本は、内的バランシング(軍備増強)国家なのです。


一方、おとなりの国・中国は、全然別の考え方をします。

約2200年前、楚漢戦争というのがあった。

軍神項羽と、農業が嫌いな農民だった劉邦が戦ったのです。

項羽は戦闘にめっぽう強く、劉邦に連戦連勝。

しかし、劉邦は、地道に同盟関係の増強に取り組み、徐々に
味方を増やしていきます。

そして最後に一勝し、結果400年続く漢帝国を築き上げた。


つまり、中国の戦略文化では、外的バランシング(同盟関係増強)

が内的バランシンング(軍備増強)よりも強い。


そして、2000年以上の時を経て、中国では同じことが繰り返され
ました。

鬼神のように強い日本軍は、中国で連戦連勝でした。

しかし、どういうわけか勝てば勝つほど苦しくなっていく。

これは、なんだったのでしょうか?

そう、中国は、アメリカ、イギリス、ソ連から支援を受けていた。


中国は、「外的バランシング」(同盟関係増強)を重視し、米英
ソ、3大国を味方につけることに成功していた。

これでは、いくら日本軍が強くても勝てるはずがありません。

 

▼歴史は繰り返すか?

 

そして、2012年11月、中国はモスクワで

「中国、ロシア、韓国で反日統一共同戦線をつくろう!」と提案
します。

さらに、「反日統一共同戦線」には、「アメリカもいれよう!」
と。

(●必読完全証拠↓
https://jp.sputniknews.com/japanese.ruvr.ru/2012_11_15/94728921/


2012年9月、日本政府は尖閣を国有化した。

中国は、激怒しました。

しかし、彼らはそれで「内的バランシング」(軍備増強)をしま
せんでした。

2か月後にしたことは、「反日統一共同戦線」構築だった。

「アメリカ、ロシア、韓国を味方につけ、日本を袋叩きにしてや
ろう!」と。

これは、「外的バランシング」(同盟関係増強)です。


そして、日本は、「前回、内的バランシングを重視した日本が、

外的バランシング(同盟関係増強)を重視し、米英ソを味方につ

けた中国に負けた」

という歴史的事実を、100万回思い出す必要があるのです。


ですから井上様の「戦争できる体制を整える」ことも大事。

同様に、「外的バランシング」(同盟関係増強)もとても大事。

そういう意味で、トランプ・アメリカ、プーチン・ロシアとの
友好は重要なのです。

●PS1

司馬遼太郎の「項羽と劉邦」は、必読です。

私もはまって100回ぐらい読みました。

 

項羽と劉邦 (上) (新潮文庫)

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項羽と劉邦〈中〉 (新潮文庫)

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項羽と劉邦〈下〉 (新潮文庫)

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