フレブル君日記

フレブルはゆるいよ

【RPE】★トランプは、なぜプーチンが好きなのか?

RPE Journal==============================================

 

       ロシア政治経済ジャーナル No.1467


               2016/11/22

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トランプさんは、なぜプーチンが好きなのでしょうか?




全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは!

北野です。


今回は、読者の皆さんにお願いがあります。

今年も、「日本一のメルマガ」を決める「まぐまぐ大賞」
の季節がやってきました。

皆さんの中で、「ロシア政治経済ジャーナルは、役に立
っている!」と思われる方。

もしよろしければ、一票投じていただけないでしょうか?

投票は、以下のページからできます。
↓ 
http://tinyurl.com/p9mgfnd

「心から役にたっている!」と思う方だけ、

よろしくお願いいたします! 

北野幸伯


さて、今回はアメリカとロシアの関係についてです。

2014年2月、ロシアの西の隣国ウクライナで、革命が起こりました。

親ロシアのヤヌコビッチ大統領が失脚した。

そして、親欧米派が政権につきました。


2014年3月、ロシアは、クリミアを併合。

これで、欧米+日本は、対ロシア制裁を課した。

制裁は、今もつづいています。

ロシアにとってさらに悪いことに、原油価格がバレル100ドル
から一時30ドル台まで大暴落。

今見ると、北海ブレントは、バレル47ドルでした。

それでも、100ドルの半分以下。


さらに、ルーブルが大暴落した。

クリミア併合前は、1ドル35ルーブルぐらいだったのが、70
ルーブルまで下がった。

今見ると、1ドル64.7ルーブルでした。


つまり、ロシアは2014年3月から現在に至るまで、

経済制裁」「原油安」「ルーブル安」

の「三重苦」で苦しんでいる。

プーチンとしては、「経済制裁を解除してもらうため」に、トラン
プと仲良くしたい。

これは、誰でもわかります。

わからないのは、「なぜトランプは、プーチンと仲良くしたいの?」
ということ。

 

▼トランプは、「プーチンとの和解」を公言している

 

アメリカ大統領選挙戦。

ヒラリーさんは熱心に、「トランプはプーチンに操られている!」
と主張していました。

ヒラリーよりのメディアでは、「ロシアのハッカー軍団が選挙を左
右する!」

プーチンはシリアでものすごい残虐行為をしている」などと報じ
られていた。


情報戦の構図としては、

 

1、プーチンは悪魔のような男

2、トランプは、悪魔プーチンの操り人形

3、だから、トランプに投票しないでね!


しかし、トランプの姿勢は、一貫していました。


「俺はプーチンと会ったこともない。

しかし、プーチンと協力してISをぶちのめせれば、いいじゃ
ないか?」


この点は、最後の最後までぶれることなく一貫していました。

そして、勝利後は、早速ロシアとの関係改善に意欲を燃やしてい
ます。

 

<<トランプ氏>露大統領と電話協議 関係正常化で一致

毎日新聞 11/15(火) 10:24配信

 【モスクワ真野森作】米国の次期大統領となったドナルド・
トランプ氏とロシアのプーチン大統領は14日、トランプ氏
の当選後初となる電話協議を実施した。

両者は、現在険悪な米露関係の正常化を目指すことや、「共
通の大敵」である国際テロ組織との戦いで協力すべきだとい
った考えで一致。

今後も電話協議を続けながら、会談実施を目指すことで合意
した。>

 

苦しいロシアがアメリカとの和解を望むのはわかる。

でも、なぜトランプは、ロシアとの和解を望むのでしょうか?

 

▼トランプは、オバマのシリア政策にあきれている

 

トランプが一貫して主張しているのは、「プーチンと協力して
ISをつぶそう!」ということ。

なぜ?

シリア情勢について、簡単に触れておきましょう。


2011年にシリア内戦がはじまった。

現大統領の「アサド派」。

反大統領の「反アサド派」。

当時、「イスラム国」(IS)は、「反アサド派」に属していた。


ところが、皆さんご存知のように、ISは2014年から急速に勢力
を拡大していった。

彼らは、欧米が支援する「反アサド派」から独立して「別勢力」
になった。

そして、外国人を捕まえては、公開処刑の様子をユーチューブで
流し始めた。

その残虐さに欧米世論が沸騰し、オバマは2014年8月、IS空爆
開始します。

しかし、オバマのIS空爆は、「やる気がない」。

なぜ?????????

オバマにとってISは、二つの要素がある。

つまり、


1、欧米でテロを起こす、悪の存在

2、アサド政権と戦う、アメリカにとって都合のいい存在


ISは、確かに欧米でテロを起こすが、その一方で、

アサド政権と戦ってくれている。


この二面性ゆえに、オバマのIS空爆は、「やってるフリ」。

実際、ISの主要資金源である石油インフラへの空爆は、全然や
っていなかったのです。


こういう状況を見て、トランプさんは、「バカじゃないのか?
!」と怒っている。

トランプさんの考えはこうなのです。


・ISは、アメリカでテロをする、最悪の存在

・アサドも悪だが、アサド政権が存続しても別にアメリカは困ら
ない


皆さんどうです?

私は、「まさに正論じゃないか?」と思います。


そして、「アサド政権は存続してもいいから、世界の敵ISを
つぶせ!」

というのは、プーチンの考えと同じなのです。

というのは、アサドは「親ロシア」で、シリアにはロシア海軍
基地もある。


ちなみにロシアは2015年9月から、「反アサド派」「IS」への
空幕を実施しています。

プーチンの目標は、「親ロシア・アサド政権を守ること」です
から、迷いも二面性もありません。。

オバマと違って、じゃんじゃん石油インフラを空爆し、ISに壊
滅的打撃を与えた。


トランプは、この様子を見て、「偉いぞ、プーチン!」とほめ
ている。

トランプさんは経営者。

だからお金の計算をします。

プーチンは、アメリカでテロを起こすISを叩いてくれている。

トランプから見ると、プーチンは、「無料」でアメリカの敵
をつぶしてくれている。

経営者の彼にとっては、こんなうれしいことはないのです。

 

▼米ロ関係はこれからよくなる

 

RPEでは、「シリア問題で米ロ関係は悪化しているが、それも選
挙までだろう」と予測していました。

予想どおり、米ロ関係は、改善にむかっています。

そして、トランプには、「日本は、アメリカの属国でなければな
らない」という固定観念がありません。

これが「政治畑」を全然歩んでこなかった彼のよいところ。

日本は、今までと違い、対ロシア関係で「行動の自由」を得るこ
とでしょう。

ですから、今後の問題は、「日本政治家の質」なのです。


中国の戦略は、

・中国、ロシア、韓国で「反日統一共同戦線」をつくる

・中ロ韓で、北方4島、竹島尖閣・【沖縄】を日本に放棄させる

・【アメリカ】を反日統一共同戦線に引き入れる


(●中国戦略の詳細はこちら。↓
https://jp.sputniknews.com/japanese.ruvr.ru/2012_11_15/94728921/


だから、日本がやるべきことは簡単です。


1、アメリカとの同盟関係をますます強固にする

2、ロシアと和解することで、結果的に中ロを分裂させる


いってみれば簡単なのですが、「欲」とか「エゴ」に汚染されて
いると、平明にみれなくなります。

2次大戦前も、「満州は日本の生命線!」などといい、

アメリカ、イギリス、ソ連、中国

を同時に敵にまわしてしまった。

 

【アメリカとロシアを味方にし、中国に侵略のアクションを起
こさせない】

 


これが日ロ関係改善の意義です。

北方4島を返還してもらうことは、もちろん大事です。

しかし、中国から沖縄を守ることは、もっと重要ではないでし
ょうか?

安倍総理は、こういう「大戦略的意義」を自覚して、ロシアと
の和解を実現していただきたいと思います。