菜根譚を読んでみませんか?

菜根譚という書物は不思議な書物です。

著者は無名。

儒教仏教道教がバランスよく混合しています。

まるで日本人みたいですね。

 

菜根譚を愛読していた有名人を知っていますか?

川上哲治

五島慶太

椎名悦三郎

田中角栄

藤平光一

野村克也

吉川英治

笹川良一

広田弘毅

知られているだけでもこれだけいます。

よく知らない人もいますが、錚々たる顔ぶれですね。

私は田中角栄吉川英治が印象的です。

野村さんは菜根譚の本を出版されていますね。

 

野村克也の「菜根譚」

野村克也の「菜根譚」

 

菜根譚は処世術の本だといわれています。

処世術というのは今風に言うと成功哲学でしょうか?

でも、リーダーになるとか金持ちなるとか、そんな資本主義的な成功とは無縁な気もします。

私が菜根譚を初めて知ったのは、大学生の時でした。

地元の市長になった人が、座右の書として菜根譚を紹介していました。

その当時は語録というものを読む習慣がなく、こんなものの何が面白いのかわかりませんでした。

岩波文庫菜根譚を購入したのは記憶しています。

 

菜根譚 (岩波文庫)

菜根譚 (岩波文庫)

 

菜根譚を読み始めたのは、それから10年も過ぎた30代のころでした。

論語・言志四録・マキャベリ語録など、古典を読むようになって改めて菜根譚を読むと、人生の味わいのようなものを少しだけ感じることができました。

哲学の本というような、理詰めでもなく、東洋古典独特の道学くささもない、一般人の振る舞いについて書かれた本だと思いました。

普通に生きるということが、どれほど難しく困難な道であるか。

そう感じ始めていた年齢に差し掛かっていたからこそ、味わえたのかもしれません。

 

菜根譚 (講談社学術文庫)

菜根譚 (講談社学術文庫)

 

処世というのは世に居ること。

生まれた以上、死ぬまでの間のこと。

生きる目標や理想が輝くのは、20代が限界かもしれません。

生まれた時が可能性の無限だとすれば、その無限だった可能性がどんどん減ってくるのが、年齢を重ねていくということでしょうか。

失敗に打ちひしがれるのも、成功を重ねることに夢中になるのも、その人それぞれ。

菜根譚が教えてくれるのは、いずれの立場にある人にも有効な処世の心得です。

 

[決定版]菜根譚

[決定版]菜根譚

 

読んだことの無い方は、ぜひ一度手に取ってほしいです。

中国古典としてはめずらしく、何か一つの方向性を指し示した本ではありません。

唐詩選のような感慨を与えてくれる本です。

パラパラとめくり、言葉に巡り合うのにいい本です。

 

唐詩選〈上〉 (岩波文庫)

唐詩選〈上〉 (岩波文庫)

 
唐詩選〈中〉 (岩波文庫)

唐詩選〈中〉 (岩波文庫)

 
唐詩選〈下〉 (岩波文庫)

唐詩選〈下〉 (岩波文庫)