【RPE】★グッバイ、アメリカ!!!過激な発言と行動で知られるあの人が、アメリカに「決別宣言」をしました。

RPE Journal==============================================

 

       ロシア政治経済ジャーナル No.1453


               2016/10/21

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全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは!

北野です。


フィリピンのお騒がせ大統領ドゥテルテさん。

米中の間を揺れ動いていましたが、ついにアメリカに「決別宣言」
をしました。

 

<「米国にさよなら」 フィリピン大統領、中国への傾斜鮮明に

AFP=時事 10月20日(木)10時58分配信

【AFP=時事】フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ(Rodrigo Dute
rte)大統領は19日、訪問先の北京(Beijing)で行ったスピーチで
、同盟国である米国に「さよならを言う時が来た」と述べた。

大統領はフィリピンの同盟関係の再構築に乗り出している。>

 


ドゥテルテさんは20日、習近平と会い、同じ言葉を繰り返します。

 

<フィリピン大統領、米国との決別を宣言 対中関係重視へ

CNN.co.jp 10月21日(金)10時14分配信

(CNN) 中国を公式訪問したフィリピンのドゥテルテ大統領は
20日、米国とは軍事的にも経済的にも「決別」すると発表した。

一方、中国の習近平(シーチンピン)国家主席との会談では、貿易
、投資、観光、犯罪麻薬対策など13分野の2国間協定に署名。

米国よりも中国との関係を重視する姿勢を鮮明にした。>

 

アメリカとは、軍事的にも経済的にも「決別」するそうです。

そして、中国とは、貿易、投資、観光などの協定に署名した。

中国経済もかなりヤバいことになっていますが、それでもフィリピ
ンにとって「チャイナ・マネー」は魅力なのでしょう。

もう一つ犯罪麻薬対策。

オバマさんは、ドゥテルテが麻薬取締がらみで3700人も殺したこと
を強く非難しています。

一方、習近平は、この件でドゥテルテを批判しない。

だから、居心地がいいのでしょう。

 

<ドゥテルテ大統領は北京で経済界の指導者を前に講演し、

「アメリカは負けた。私はあなた方の思想の流れの中に身を置くこ
とにした」と宣言。

「多分ロシアにも行ってプーチン大統領と会談し、中国、フィリピ
ン、ロシアの我々3カ国は世界に立ち向かう存在だと告げる」と言
い放った。>(同上)

 

「アメリカは負けた!」

残念ながら、現状を見ると、そう言いたくなる気持ちもわかります。

 

▼領有権問題は、どうなった???

 

ところで、フィリピン、中国といえば、「領有権問題」がありま
す。

その件は、どうなったのでしょうか?

皆さんご存知のように、中国は、「南シナ海は、ほとんど全部俺
の物」

というトンデモ「九段線」を主張しています。

ところが、仲裁裁判所は7月、明確に中国の主張を否定し、フィリ
ピンを全面的に支持した。


仲裁裁判所は、どんな判断を下したのでしょうか?

CNN.co.jp7月13日付から。

 

<中国は、海南島の南方から東方にかけて、南シナ海の9割を囲い
込む「九段線」という境界線を設定し、資源採掘や人工島造成を行
う権利の根拠としている。

仲裁裁はこの権利を認めない立場を示した。

仲裁裁はまた、中国が人工島から200カイリまでを排他的経済水
域(EEZ)としてきた主張に対し、人工島はEEZ設定の根拠に
はならないと判断した。

さらに、中国は人工島周辺で自然環境を破壊しているとの見方を示
した。>

 

これに対し中国は、「悪いのは仲裁裁判所!」「国際法を辱めた!」

と猛反発しました。


<仲裁判断、中国外交に大打撃 習主席「一切受け入れない」

AFP=時事 7月13日(水)10時7分配信

【AFP=時事】オランダ・ハーグ(Hague)にある常設仲裁裁判所
(PCA)が南シナ海(South China Sea)をめぐる中国の主張には
法的根拠がないとの判断を示したことについて、中国の習近平
(Xi Jinping)国家主席は、一帯の島々は古来より中国の領土だ
として、政府は今回の判断に基づくいかなる行動も受け入れない
と述べた。

国営の新華社(Xinhua)通信が伝えた。>


<フィリピンの訴えを受けた裁判で仲裁裁が12日に下した判断は
、天然資源も豊富な南シナ海の支配に野心を燃やす中国にとって
外交的な大打撃となった。

中国政府は真っ向から拒絶しており、中国外務省は同日のうちに
「判断は無効で何の拘束力もない」との声明を出した。

 新華社によると、中国の在オランダ大使は「きょうはハーグに
とって『ブラックチューズデー(黒い火曜日)』になったと批判。

判断は「国際法を辱めた」とこき下ろした。>

 

日本、アメリカ、インド、ベトナムなどが、相次いで「判決を歓
迎する。中国は守るように!」という声明を出しました。

中国は、世界的に孤立していきます。


しかし、唯一の救いがありました。

フィリピンで大統領が代わった。

6月に大統領に就任したドゥテルテさんは、「親中だ!」といわ
れていたのです。

ところが・・・。

「親中派」だったはずのドゥテルテさん、「アッ」という間に「反
中」に転向します。

なんと、早々に「中国との二国間協議」を拒否したのです。


<比大統領「中国と交渉しない」=南シナ海領有権、譲歩せず

時事通信 7月19日(火)22時37分配信

【マニラ時事】フィリピンのドゥテルテ大統領は19日、米議会代
表団とマニラで会談し、南シナ海の領有権問題で中国と交渉する
計画はないと明らかにした。

大統領は、南シナ海問題をめぐる12日の仲裁裁判所の判決を受け、
領有権問題で特使を派遣するなどして中国との対話解決を模索し
たが、改めて譲歩しない強気の姿勢を示した形だ。

会談に参加したクリス・マーフィー米上院議員のツイッターによ
ると、会談でドゥテルテ大統領は南シナ海問題で中国と交渉する
計画はないことを表明。

また南シナ海の主権に関しては中国と取引せず、フィリピンの全
面勝訴に終わった仲裁判決について「交渉の余地はない」と指摘
した。>

 


しかし、ドゥテルテさん、今回の訪中でアメリカに「決別宣言」
した。

「領有権問題」については、こんな話になりました。

 

<一方、中国とフィリピンはこれまで南シナ海の領有権をめぐる
争いで関係が悪化していたが、ドゥテルテ大統領は領有権問題を
棚上げにして、中国との関係強化を模索している。

中国国営メディアによると、習主席は北京の人民大会堂でドゥテ
ルテ大統領を出迎え、両国を「海をはさんだ隣国」と形容。

2国間関係を全面的に改善させることで合意した。

南シナ海については具体的な協定は交わさなかったが、中国の劉
振民外務次官によれば、この問題には対話を通じて対応すること
で合意したという。>

(10月21日 CNN.co.jp)

 

仲裁裁判所は、「フィリピンの主張が正しい」と判決を出した。

しかし、中国とフィリピンは、「棚上げ」で合意。

これは、中国の大きな勝利といえるでしょう。

 

▼フィリピン取り込みは、中国の戦略的勝利

 

ドゥテルテさんは、話がコロコロ変わります。

しかし、このまま親中反米路線をつづければ、中国の「戦
略勝利」になります。

どういうことでしょうか?

中国から見ると、東から西にむかって、アメリカの味方に
封じ込められている。

地図を見ると、

 

韓国、日本、台湾、フィリピン

 

とつながっています。

最近は、ベトナムもアメリカよりになってきた。

南シナ海東シナ海からアメリカを追い出し、アジアにおける
中国の覇権を確立するためには、

 

韓国、日本、台湾、フィリピン

 

を、中国側に引き寄せることが必要なのです。

今回、中国は、フィリピンを引き寄せることに成功した。


とはいえ、08年以降、世界中の国々が、

「アメリカにつくのがお得かな?中国につくのがお得かな?」

と揺れています。


日本も小鳩政権の時、アメリカを捨てて中国につこうとした。

しかし、安倍さんになってから、アメリカに戻りました。


韓国も、朴さんは、明らかに親中反米だった。

しかし、「中国は、北朝鮮から韓国を守る気がない」ことがわか
りアメリカの方に戻った。


台湾も、馬総統の時代(08年~16年5月)は、親中でした。

しかし、蔡英文総統になって反中に揺れています。


こう見ると、フィリピンもどうなるかわからないですね。

 

ドゥテルテさん、間もなく訪日されるそうです。

日本は、中国の悪口をいったり、説教したりせず、

温かく迎えることに徹するべきなのでしょう。


道徳的にも、人権面でも大いに問題のある人ですが、

地政学的、戦略的に重要な国のトップなのですから。

 

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