フレブル君日記

フレブルはゆるいよ

刈られても踏み付けられても這い上がる力

1. 論長論短 No.266

         刈られても踏み付けられても這い上がる力
                                 宋 文洲

東芝、シャープなど、あれだけ日本政府に円安を迫ってきた日本企業は円安でも
利益を上げられず、逆に安く海外メーカーに買われる始末です。期待の星だった
新興企業楽天も、気がつけば中国を撤退し、東南アジアも撤退し、国内に安住して
しまいました。業績のよいセブンアンドアイグループですが、83歳の会長が
現役社長を解任する理由を「(現社長は)自分の指示に従ってきただけで、
ほとんど改革案を出さなかった」と言うのです。社長を傀儡にした事実を認めた上、
それを社長のせいにする老害ぶりには呆れるばかりです。

今週、IMFが今年と来年の世界成長予測を発表しました。日本の成長について
今年は0.5%、来年はマイナス0.1%と予測しています。「黒田バズーカ―」や
「異次元金融緩和」を使えば日本経済が良くなるという妄想をアベノミクス
称しているうちに、日本企業の本当の経営力は下がる一方です。

私は現政権の経済政策に反対しているのではありません。「何とかミクス」
と言って政治力によって経済力を上げることが可能という妄想をする政治家、
そしてその妄想を共有する経済人や企業家はダメだと思うのです。経済の本当の
力はあくまでも一人一人の経済人、特に企業家たちの雑草のような、
刈られても踏み付けられても這い上がり再生する力がカギです。

そんな堅い信念を持っているから前々回の宋メールを書きました。
http://r31.smp.ne.jp/u/No/2020232/1CuW7jHdgeFD_85559/020232_160415001.html

友人の中学生のお子さんが商売を始めたことに心の底から応援したくなるのです。
実はその友人は北京在住のライター斎藤淳子さんでした。彼女自身も
この件について見解を書きましたので皆さんに読んでほしいと思います。

彼女を知った切っ掛けは中国の人気雑誌に掲載された彼女のエッセイでした。
非常に心を打つ中国語エッセイを読んだ後、作者の名前を見ると「斎藤淳子」
と書いてあります。日本の方でこんな素敵な中国語エッセイを書くとは
びっくりしました。それから北京のイベントで本人とも出会って
お付き合いをいただくようになりました。

自分を持ちながらも新しいことについて果敢に触れる彼女を、
私は大変尊敬しています。
彼女の感想をそのままこの後に掲載します。お楽しみください。

 


お金を稼ぎたいと言い出した娘を前に考えたこと

北京在住ライター斎藤 淳子

私は北京で2人の子供を子育てしている。自分が育った日本の70、80年とは
時代も文化も違う上、当然、子供の個性も私と違うので、自分の「当たり前」は
いつも挑戦を受ける。今回もそれがまた、音を立てて崩れた。

中国の人も口を揃えて言うように、中国のイマドキの風潮はよろしくないもの
が多い。拝金主義もその一つだ。だから、私は自分の娘がこの国の悪しき拝金
主義的風習に毒されないように、という心配を常にしている。

そのためか、今回も中1の娘がお小遣いが足りないからネットショップを開店
して、お金を稼ぎたいと言いだした時、まず、考えたのは「拝金主義」に
感染したからではないだろうかという心配だった。

私は、娘に「それは違うでしょう。もっと中学生らしい事をやるべきよ」
と一喝した。

しかし、不屈の娘は夫に相談したところ、ビジネスマンでもある彼は早速
ネットショップ開業のレクチャーを開始。代理と中継ぎの違いや、金銭的リスク
と人的リスクなどを説明している。娘はいつもになく真剣に話を聞いている
と思ったら、あっという間に小さなショップを出店してしまった。

夫に抗議したが、彼は涼しい顔で、本人が興味を持っているならやってみたらいい。
僕がコーチする方が、他の人に教わるより良いし、下手なビジネススクール
行くよりずっと多くのことを学べる。自立して生きていく力を養うチャンスだし、
全く問題ない、と言う。

確かに理屈はその通りではある。でも、私は腑に落ちない。何かが間違って
いるという気持ちが残った。夫は賛成できるのに、私はなぜ違和感があるのか。
これは男女の差なのか、それとも日中の違いなのかと考えた。

更に言えば、拝金主義的な中国だからこそ、子供のビジネスも肯定されている
のであって、日本の人はきっと皆反対するだろうと心の隅では思っていた。

とにかく、いつも私が頼りにしている日中の知人たちに意見を聞いた。
日本人ママはおおよそ私と同じ反応だったが、驚いたことに圧倒的に多くの
両国の友人たちが夫を支持した。私が疑っていた「拝金主義云々」などを
指摘する声は全くなく、むしろ私のように大げさに反対する問題ではない、
というのが大多数だった。

「そうなのかあ」と思っていたところ、知人の宋文洲さんからは一歩踏み込んで
こう指摘された。日本にはお金を稼ぐことに対する偏見がある、と言うのだ。
合法的で消費者に支持され、儲かっているビジネスは今の社会の基本細胞なのに、
日本では、お金儲けと言うとマイナスイメージが付いて回る、と。なるほど、
これは痛いところを突かれた。私はまさにこの偏見の権化だったのではないか!

娘が私に突き付けたお金儲けの是非は、中国の拝金主義のレッテルを張って
非難して終わりという単純な話ではなかった。むしろ、賛成する夫と反対する
私の間の溝を作っていたのは日本人の私の心に潜んでいたお金儲けに対する
偏見だったようだ。

中国風の「皆お金が好きなもの」とアッケラカンと表現してしまう文化は
美しくないが、だからと言って私のように、お金儲けを頭から否定するのも
極端だ。一番良いのは、両者の真ん中で、お金を直視し、賢く扱えるが、
それに従属しない生き方なのかもしれない。少なくとも娘にはそう生きてくれる
ことを望みつつ彼女の小さな発意を見守ることにした。

今回の論長論短へのご意見はこちらへ↓
http://r31.smp.ne.jp/u/No/2020232/cDAs3GHdgeFD_85559/020232_160415002.html

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今までの論長論短はこちら↓
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