米大統領から深刻な「宿題」を持ち帰った習主席の憂鬱(3/4)

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■ 米大統領から深刻な「宿題」を持ち帰った習主席の憂鬱(3/4)
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▼習主席の抱えるジレンマと「大国外交」の結末

たとえばサイバー問題はそうである。
米国に対するサイバー攻撃の発生地は当の中国であり、
中国人民解放軍がそれに深く関わっていることは周知の通りだ。

それでは、もし習主席はオバマ大統領との約束に従って、
本気でサイバー攻撃にたいする「調査」を行おうとするならば、
それは結局中国軍に対する「調査」となるのである。

そして、アメリカとの間でサイバー攻撃を防ぐための
「共通ルール」までを作ってしまえば、それはまた、
当の人民解放軍にたいする締め付けのルールであるに他ならない。

そうなると、少なくとも人民解放軍の目から見れば、
自分たちの総司令官であるはずの習主席が
「アメリカの手先」となって自分たちの首を抑え付けにくるものだから、
習主席にたいする軍の反発が高まってくることが予想される。
軍事委員会主席に就任して日の浅い習氏にとって、
それは政治的致命傷となりかねないのである。

したがって、おそらく習主席は帰国してからは、
サイバー攻撃に対する「調査」をけっして真剣に行わずにして、
何らかの方法でアメリカ側を誤摩化していくことを考えるのであろう。

しかしそれでは習主席は当然、
オバマ大統領からの信頼を一気に失ってしまい、
あの2日間の首脳会談の「輝かしい成果」は
完全に台無しになるのである。

北朝鮮の核問題もそうである。
そもそも今まで、北朝鮮の核開発が進んでいる中で、
中国はなかなか北朝鮮にたいして
思い切った制裁措置をとることが出来なかったのには
それなりの切実な理由があってのことである。

本来、北朝鮮の存在と一定の範囲内での暴走は
中国にとってむしろ好都合である。
というのも、北朝鮮が暴れてくると、
それに懲りたアメリカは結局中国の力を借りて
それを抑え付けるしかないから、
アメリカに対する中国の立場はその分強くなる

実際、今回の米中首脳会談で習主席は
アメリカからあれほどの厚遇を受けた理由の一つも
やはり北朝鮮問題があるからである。

      • つづく

( 石 平 )

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