米大統領から深刻な「宿題」を持ち帰った習主席の憂鬱(2/4)

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■ 米大統領から深刻な「宿題」を持ち帰った習主席の憂鬱(2/4)
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▼成果を勝ち取ったオバマと「宿題」を持ち帰った習近平 

そして2日間にわたった会談の結果は、
オバマ大統領にとっては満足のいくものとなった。

会談後の両国の発表や各メディアの報道などを総合的に見てみると、

まずはサイバー攻撃問題にかんしては、
オバマ大統領は米企業などが
被害を受けた具体的な事例を示したうえで、
中国側に調査を要求したのに対し、
習主席は調査を約束するとともに、共
通のルール作りを急ぐことで一致したという。

そして北朝鮮の核問題にかんしては、
両首脳は核保有は受け入れられないことを確認したうえで、
北朝鮮への制裁強化など
具体的な措置を取ることで合意したと報じられている。

もちろん、気候変動問題にかんしては、
習主席とオバマ大統領が両国で協力して
問題の解決に当たることを合意した模様である。

このようにして、オバマ大統領は自らの関心順位の高い
サイバー攻撃問題と北朝鮮の核問題にかんして、
習主席からかなり具体性のある約束を取り付けて
会談の目的をほぼ達成できた。

それにたいして、習主席が挙げた会談の成果と言えば、
それはすなわち、彼自身が提唱した「新型大国関係の構築」にかんして
アメリカからの賛同を引き出したことである。

しかし考えてみれば、いわゆる「新型大国関係構築」うんぬんとは
あくまでも抽象論のレベルの話であって、アメリカ側にしては
このような抽象的なスローガンの一つに賛同しても賛同しなくても、
別に国益に触るようなことは何もない。

言ってみれば、オバマ大統領は当たり障りのない
「新型の大国関係構築」に賛同したことで習主席に花を持たせた代わりに、
具体的な現実問題の解決にかんする協力の約束を
中国から取り付けたという「実」を手に入れたのである。

しかし中国の習近平国家主席にとって、オ
バマ大統領にたいするこの一連の約束は実に大変なものである。
習氏は大統領との会談を成功させて
自分自身と中国のイメージアップを図るために、
2日間の会談においてオバマ大統領に迎合するような形で
上述の一連の協力の約束をして家路に着いたが、
帰国した後の彼にはたいへん深刻なジレンマが待ち構えているはずである。

というのも、習氏がオバマ大統領に
「協力する」と約束した上述の一連の問題は、
むしろ中国自身が策源地となっているような問題であり、
中国自身がとても解決できそうもない問題なのである。

      • つづく

( 石 平 )

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