橋下発言から考える「世界観」なき国家の悲壮

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├ 2013年05月28日 橋下発言から考える「世界観」なき国家の悲壮
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共同管理人の和田です。

昨日配信の「アメ通」にて、奥山さんが

>日本にはこの倫理面で究極の傷とも言えるものがあります。
>それは「戦争に負けた」という冷酷な事実です。

と言及されていますが、ここは重要なポイントなので、
そのあとを引き継ぐ形で、少し考えてみたいと思います。

  • :-:-:-:-:-:-:-

日本は「敗戦」といわず「終戦」として傷つくことを恐れてきました。

しかし、この「敗戦」という事実が、国際社会においてはいかに重いことか・・・
このことを「国民が実感してない」という点が今になってハンデになっています。

「敗戦」を物質的=【戦術ゾーン】という観点からのみで捉えてしまい
本当の敗戦の呪縛=【戦略ゾーン】を理解できていないのです。

以前、長谷川慶太郎氏から以下のような話を聞いたことがあります。

大阪万博の時に、長蛇の列に並んだ時だそうです。
万博には各国から客がきていたのですが、その中で、中国人が、

「おい、なんで俺たち戦勝国の人間が
 敗戦国の人間といっしょに並ばなきゃならないんだ!」

と、臆面もなく言っていたそうです。

日本人にしてみれば、万博なんてオリンピックのような「平和の象徴」ではないにしろ、
経済成長を実感したり、企業間や国際交流の場にもなっているわけなので、
先の戦争の結果とは全く関係のない経済のことでありました。

しかし、中国よりも先に復興し、アジアで最初に
万博を行った日本人であっても、彼ら中国人にとっては、

"日本は敗戦国だから格下"

という意識があったということです。

経済的な優位性よりも、「敗戦」という事実の方が重い
と考えていたことを教えるエピソードです。

少なくとも、欧米や中国の人の意識、認識としては、
戦勝国が戦後体制を決める、決めていい、決める権利がある」
という「世界観」が明確にあふれています。

  • :-:--:-:-:-:-:-:-:-:-:-

歴史修正主義者(リビジョニズム)」という言葉あります。

これは、本来の意味は、新資料等で新しい歴史を再構築することです。
しかし、この言葉は、いまでは、

"勝手に歴史を修正して自己正当化すること"を意味する言葉になっている
と、渡部昇一氏が『月刊WiLL』誌上で書いていました。

それでは、「敗戦」国家である我々日本はこのままやられっ放しなのか?

「アメ通」初代主筆の故片岡鉄哉教授は、いみじくも、

アメリカは歴史修正主義者を許さない。
それは欧米人の考え方では、
「歴史は勝者が書くものだ」という自負があり、
それをひっくり返すのは難しい。
敗戦国がやるのは次の戦争に勝つ準備をするだけだ

と仰っていました。

それでは、日本と同様、敗戦国として、
戦後の国際社会を生きてきたドイツはどうだったのでしょうか?

端的に言えば、彼らは詭弁にも、
さっさとナチスのせいにして切り替えてしまいました。

この発想は日本にはなかったですし、
私としては、それで良かったとも思っていますが、
重要なのはここからです。

ドイツは師弟への「教育」は、
決して連合国側に譲りませんでした。
東西の分断国家にされていたにもかかわらずです。

日本の失態は、GHQの影響もあり、
サヨクに教育を明け渡してしまったことです。
教育を死守したドイツは、敗戦国としてどう巻き返すかという心構えとともに、
「ドイツ人罪悪論」のプロパガンダを振り払うことに取り組みました。

日本は欧米や、東アジアの一部の反日的国家からの
「日本罪悪論」のプロパガンダを丸呑みしてしまい、
"偏差値秀才"の宮沢喜一官房長官に至っては、
わが国の歴史教科書に対して「近隣諸国条項」をみずから組み込む、
という、恐るべき卑屈ぶりでありました。

日本国内において、ただでさえ、実質的にサヨク陣営に乗っ取られてしまった
歴史観」を、特定の意図を持った
東アジアの一部の反日的国家にまで明け渡してしまったのです・・・。

  • :-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-

経済協力(=戦術ゾーン)できれば、
国民の歴史観(=戦略ゾーン)などどうでもいい。
まじめにそう思っている稚拙なリーダーが続出してきています。

覚えている読者の方も多いと思いますが、
事実関係においては正当な発言でも、朝鮮半島併合にまつわることで、
大臣を辞任に追い込むようになったり、
中曽根康弘元首相などは、当時、
「仲の良い胡耀邦氏が中国で失脚しそうだ」
という理由で、靖国神社への参拝を断念したという有様です。
そんな中曽根氏に対して、我が国は大勲位を授与しているのです。

国民にとって一番大事な「世界観」「国家観」を、
政治取引であっさりと差し出し、簡単に譲ってしまうような、
そんな国になってしまったのです。

国際社会において、真っ当な国として国民を導くためには、
「世界観」や「国家観」といった上位概念こそが、
"経済成長"以上に重要なものであり、
そこには絶対に譲れない一線がある、
という意識・認識を持っていなかったからです。
経済優先の「吉田ドクトリン」というシナリオを書いた吉田茂も、
よもやここまで骨のない国家に変節してしまうとは
思っていなかったでしょう。

安全保障面においても、ドイツは再軍備しただけでなく、
核武装という選択肢ですら、当時は、強烈なリアリティのあった
ソ連の脅威」というファクターを天秤にかけて交渉をしたので、
米国から核シェアリングまでを引き出してしまいました。

それに引き換え、我が日本は、
世界各国から仕掛けられるプロパガンダ戦に、
そのようなことが仕掛けられているということ自体に気付かないまま負け続け、
交渉する気持ちも委縮し、朝鮮戦争ベトナム戦争
真っ当な国家として、再軍備するきっかけもありながら、
過度に近隣諸国の顔色をうかがう、
ひきこもりの矮小国家となっています。

ドイツは、さすがに、あのしたたかなイギリスまでは
巻き込むことはできませんでしたが、
経済分野においては、事実上ユーロを牛耳ることができました。
実質的に、あのヒトラーでさえなしえなかった欧州制覇、
つまり「第四帝国」を成し遂げしてしまったわけです。

そもそも、東西の分断国家としスタートしたハンデがあったにもかかわらずです。

  • :-:-:-:-:-:-:-:-:-:-


これは「戦略の階層」の「世界観」において
「敗戦国の国際情勢でのポジショニング」をわかっているドイツと
その致命的な重要性を理解できない日本のリーダーの
大きな差が図らずも現れています。

敗戦国であり、技術立国であるという、国家として同様の性質を持つ
ドイツと日本の現状における、この悲しい程の差は、
まさしく「世界観」というものに対する認識の差なのです・・・。

現代日本人にもっとも欠けているものとして
「戦略」というものを「階層」として
立体的に捉えるという発想ではないでしょうか?

この「戦略の階層」という概念を、「アメ通」読者の皆さんにも、
ぜひ、ご自身の身近な方々に広げて頂きたいと思っています。

( 共同管理人 和田 )

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あなたには、
自分が理想と考える政策がすべて一致する
そんな政治家はいるだろうか?

公明党に対する創価学会員や、
共産党に対する赤旗読者以外には、
正直なところ、なかなかいないというのが実態だろう。

自由社会である日本において、国民みんなの価値観が違う。
では、どこで判断するか?

その点は、「戦略の階層」で考えていただきたい。
自分の「戦略の階層」と近い「階層」をもつ政治家は誰か?
そしてその政治家の実行力はどうか?
その点から考えていただきたい。

→ → → http://www.realist.jp/strata.html

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GHQ,マッカーサーが日本に上陸したとき、あまりに何もない
貧しい国であることに驚きました。

なぜ、日本だけが、イギリスもドイツもできなかった機動部隊をつくり
米国と太平洋上で戦争ができたのか?

それは日本人の精神や積み上がった学問だと悟ったマッカーサー
日本にある有益な図書7,000冊以上を焚書します。
指定図書の研究、回収は、静かに、極秘に行われました。

そこには、日本人の精神をささえてきた歴史の本の数々から、
アメリカ研究や資源研究の本、そして、
戦略にかかわる本、地政学の書籍もありました。

戦後日本では地政学は勉強できません。
大学で専攻できる学部、学科はありません。

今回、英国で学んできた地政学を奥山真司先生が
禁断の学問・地政学を復活させるつもりで、語り尽くします。
ついにやります。

「奥山真司の地政学講座」
詳しくはこちらから
http://www.realist.jp/geopolitics.html

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